【会話で学ぶ】ベネフィットとは?メリットとの違い

Webライティング

じゃぱ子ー、クライアントからまた修正依頼もらっちゃったよー
「導入文の<この記事を読めばほにゃららできます>の部分をもっと魅力的に」だってさ。
ここにはベネフィットを書くってのはわかってるんだけど、そもそも「ベネフィット」って何?
「メリット」とどう違うのかもよくわからない・・

ライタ
ライタ

よくある修正依頼ね。
ライタ君の悩みは、
1.導入文の「この記事を読めばほにゃららできます」の部分を、もっとうまく書けるようになりたい。
2.そのために、ベネフィットは何か、ベネフィットとメリットはどう違うのか、を知りたい

ってことでいいかしら。

そのとおり!

ライタ
ライタ

じゃあ今回のテーマは「ベネフィットとは何か」「ベネフィットとメリットとの違い」ね。
結論、ベネフィットは「特定の人が、それによって得られる、望ましい未来」よ。
メリットとの違いは、すっごくシンプルに言えば「対象者を絞っているか」。
特定の人に向けているのがベネフィットで、不特定多数向けなのがメリット。

なるほど、ちょっとわかったような・・まったくわからないような・・?。

ライタ
ライタ

順を追って説明するわ。
1.ベネフィットは、特定の人向け
2.ベネフィットは、特定の人が望む未来
3.ベネフィットは、メリットによって提供できる未来

この3つを理解すれば、「ベネフィットとは何か」「ベネフィットとメリットとの違い」はばっちりなはずよ。

お願いしやす!!

ライタ
ライタ

ベネフィットを正しく理解できれば、スムーズに、かつ読者に刺さる文章が書けるはずよ。
SEO記事の導入文、セールスレター、ランディングページ・・Webライティングのあらゆる場面で役に立つわ。
クライアントからの修正依頼に、ビクビクすることもなくなるかも、ね。

いってみよー!
もう、ベネフィットがよくわからないまま手探りで直して、「再び修正依頼がくるんじゃないか」って恐怖におびえたくないっす!
そんな自分とさよならして、サクッとベネフィット書けるようになるっす!

ライタ
ライタ

ベネフィットの要素1:特定の人向け

そもそも、メリットとベネフィットの違いって知っているかしら?

確か・・メリットは長所で、ベネフィットは恩恵・・だったっけ。
いつも説明を聞いたときはわかった気になるんだけど・・
実際書こうとするとこれは長所?恩恵?どっち?って結局よくわからなくなる

ライタ
ライタ

その気持ち、わかるわ。私もそうだったから。
はっきり言ってしまうけど、メリットは長所、ベネフィットは恩恵とかって知識は忘れていいわ。

えっ?でもググった記事や本には、そう書いてあるよ?

ライタ
ライタ

教科書的な知識だけ知っていたところで、実践には意味がないから。
実際「メリットは長所、ベネフィットは恩恵」ってライタ君は覚えていたけど、何の役にも立っていないじゃない。

ぐぅの音も出ない・・ぐぅ・・

ライタ
ライタ

ぐぅの音、出てるじゃない・・
大事なのは、実際にベネフィットを書けるかどうか。
だから、ライタ君には、書けるようになるために、実践ベースの考え方を身につけてもらうわ。
少し回りくどいように感じるかもしれないけど、ついてきてね。

はいっす!ついていくっす!

ライタ
ライタ

ベネフィット:特定の人向け/メリット:不特定多数

じゃあ、クイズね。今から言うことは、メリット?ベネフィット?どっちでしょう?
「Webライターは、自分のペースで仕事できる」

これは、Webライターのメリットでもあるし、ベネフィットでもある。(どや顔)

ライタ
ライタ

不正解。メリットとベネフィットの違いがわかっていないと、そうなるわよね。
違いは、対象者が絞られているか、よ。
不特定多数が対象で誰から見てもそうなのがメリットで、特定の人にしか当てはまらないのがベネフィット

なるほど、よくわからん

ライタ
ライタ

Webライターが「自分のペースで仕事できる」のは、誰から見てもそうよね。
だから、「自分のペースで仕事できる」は、Webライターのメリット。

ほうほう

ライタ
ライタ

じゃあ、これはメリット?ベネフィット?
「子どもが保育園に行っている間、家族が起きる前など、育児の合間に仕事できる」

ライタ、子どもいないから「育児の合間に仕事できる」と言われても、ピンとこないや

ライタ
ライタ

つまりライタくんには当てはまらない。ってことはメリット?ベネフィット?

あ、なるほど。誰から見てもそうなのがメリットで、特定の人にしか当てはまらないのがベネフィット!
ということは、「育児の合間に仕事できる」は、ベネフィット!

ライタ
ライタ

正解、やるわね。でも、まだまだあなたのこと、みとめたわけじゃないんだからねっ

急にツンデレ口調・・でもなぜか普通に褒められるより嬉しい。(ザワザワ・・)

ライタ
ライタ

特定の人に絞るからこそ反応を得られる

だけどさ、誰にでも当てはまる、メリットのほうが無難じゃないの?

ライタ
ライタ

そうね、無難なことだけ言っていれば、誰も傷つかないし批判もされない。
その代わり、何も得られないけどね。

なんか名言っぽいのキター

ライタ
ライタ

誰にでも当てはまるようなことは、読者に刺さらないのよ。
例えば、ライタくん。あなたの趣味は?

旅行、かな。知らない土地で過ごすのが好き!

ライタ
ライタ

あなたがWebライターのことを知らないとして・・
「Webライターは自分のペースで仕事できる」って言われたら、どう思う?

「ふーん、なんか良さそうだね」って思う。

ライタ
ライタ

そう、その程度の反応よね。

じゃあ「Webライターは、常に旅行しながら仕事できる。早起きして午前中に仕事を終わらせて、午後は観光三昧できる」って言われたら?

なにそれ、めっちゃ良いじゃん!

ライタ
ライタ

つまり、そういうこと。
メリットは、誰から見てもそうである代わりに、無難すぎて刺さらない。
自分ごとに思えない、
とも言えるわね。

一方でベネフィットは、特定の人にしか刺さらない。
その代わり、当てはまる人にはすっごく刺さる。

でも、当てはまらなかったら反応してもらえないんだよね?

ライタ
ライタ

そうね、「育児の合間に仕事できる」が、
子どものいないライタ君にピンとこなかったようにね。

ピンと来ないと、まずくない?
僕なら「自分には関係ないや」って思ってスルーしちゃうけど・・

ライタ
ライタ

対象者が定まれば、ベネフィットも定まる

確実に反応してもらう方法があるわ。
例えば、「育児の合間に仕事できる」に反応するのは、どんな人?

小さい子どもがいる人、、かな

ライタ
ライタ

「午前中に仕事して、午後は旅先で観光三昧」は?

旅行が好きな人!僕みたいに。

ライタ
ライタ

ライタくんなら、小さい子どもがいる人に、Webライターをなんて勧める?

「育児の合間に仕事できるよ!」かな

ライタ
ライタ

正解。なんでわかったの?

え・・?「小さい子どもがいる人」に向けて話すって、わかってたから?

ライタ
ライタ

そう、記事も一緒。「どんな人が読むのか」がわかっていれば、ベネフィットも定まるし、外さない。
ベネフィットが抽象的だったり、弱くなってしまうのは、どんな人が読む文章なのかが曖昧だから。
より正確に言えば、誰にでも当てはまる「メリット」しか書けていないから。

じゃあ、ベネフィットを書くために必要なのは・・まずは、誰が読む文章なのか、を定めること?

ライタ
ライタ

そうね、そして「読者が望んでいる未来」かつ「記事が提供できる未来」が、記事の冒頭に書くべきベネフィットよ。

ベネフィットの要素2:特定の人が望んでいる未来

・・・読者が「望んでいる」「未来」??

ライタ
ライタ

そう、ベネフィットは時系列で言うと「未来」なの。特定の人が望んでいる、未来。

「特定の人が望む未来」??
ちょっと混乱してきたよ・・

ライタ
ライタ

「育児の合間に仕事できる」は、誰に向けたベネフィットだった?

子育てをしている人!

ライタ
ライタ

子育てをしている人が、どうすれば「育児の合間に仕事できる」ようになるかしら?

子育てをしている人が、Webライターになった場合。

ライタ
ライタ

そう。つまり「育児の合間に仕事できる」のは、「子育てをしている人」が、「Webライターになった場合」に得られる「未来」なの。そしてそれこそがベネフィット。
抽象的に言えば、「特定の人が望んでいる未来」。

なるほど。ベネフィットは、「特定の人が望んでいる未来」か。
「望んでいる」ってのは、どういうこと?

ライタ
ライタ

そのままの意味よ。
特定の人が手に入れたい、そうなってほしい未来であるってこと。
ライタ君は「Webライターになって、育児の合間に仕事する未来」を望んでいるかしら?そうなってほしい?

いや、全然。子どもいないし。

ライタ
ライタ

じゃあ「仕事しながら旅行三昧できる」未来は?

いいね、旅行三昧!そうなりたいなー

ライタ
ライタ

つまりライタ君にとって、「仕事しながら旅行三昧できる」のはベネフィット。
手に入れたい、と望む未来だから。
一方で「育児の合間に仕事できる」はライタ君に向けたベネフィットとしては不適切。
別に望んでいないから。望んでいないなら、反応してもらえない。

その未来を、対象の人が「手に入れたい」と思っていることが大切なんだね。
だから、「特定の人が望んでいる未来」がベネフィット。

ライタ
ライタ

そう。
ベネフィットは、特定の人が望んでいる未来。
だから、対象となる人を決めないと、ベネフィットは書けない。
そして「対象の人が、何を望んでいるのか」を捉えることが大切よ。

(対象者は、何を望んでいるのかわかるレベルまで具体的に)

つまり、「対象者」に加えて、「対象者が何を望んでいるのか」も考える必要があるってこと?

ライタ
ライタ

というより、対象者を決める際の目安ね。
<対象者を決める時は、何を望んでいるのかわかるレベルまで具体的に>ってこと。
例えば30代男性向けに、Webライターのベネフィットを考えてって言われたら、どう?

んー・・困る。

ライタ
ライタ

どうして?

30代男性ってのが曖昧で、何を望んでいるのかわからないから。

ライタ
ライタ

そう、対象の人が望んでいることがわからないと、ベネフィットは考えられないの。
対象の人を決めた意味もほとんどなくなってしまうわ。
だから、何を望んでいるのか分かるレベルまで、具体的に。
覚えておいてね。

りょうかい!
「対象の人が、何を望んでいるのか」が大切。
だから、何を望んでいるのか分かるように、対象者を具体的に・・っと。
・・あれ?

ライタ
ライタ

どうしたの?ライタ君

・・もしかして、メリットって、必要ない?
対象となる人が定まっているなら、ベネフィットは書けるってことだよね。

ライタ
ライタ

良い質問だけど、答えは、No。
メリットはベネフィットを書くために必須、よ。

ベネフィットの要素3:メリットによって提供できる未来

ベネフィットは、メリットによって提供できる未来であるべきなの。

ここで、メリットが出てくるんだね・・
メリットがなんだったか怪しいよ・・誰から見てもそうで、不特定多数向け、だったっけ。

ライタ
ライタ

まず、メリットの定義からね。
メリットは「それの良いところ」
商品のメリットは、「その商品の良いところ」だし、
記事のメリットは、「その記事の良いところ」。

メリットは「それの良いところ」、か。
Webライターのメリット「自分のペースで仕事できる」は、Webライターの良いところ・・

ライタ
ライタ

そう、それ自体の良いところ、よ。
だから、不特定多数向けで、誰から見てもそう、と言えるの。
まずはメリットは「それの良いところ」ってことをおさえてね。

メリットはそれの良いところ!
メリットはそれの良いところ、メリットはそれの良いところ!

ライタ
ライタ

(大事なことだから、3回言ったのね・・)
そして、そのメリットがわからないと、ベネフィットもわからないの。
ライタ君、あなたはフリーランスエンジニアについてくわしい?

全然。なんにも知らない。

ライタ
ライタ

それなら、ちょうど良いわ。
「小さい子どもがいる人」が、「隙間時間で仕事したい」と望んでいるとして、
フリーランスエンジニアをおすすめできる?

え・・無理だよ。
だってフリーランスエンジニアがどんな仕事なのか、わからないもん。

ライタ
ライタ

「小さい子どもがいる人」が、「隙間時間で仕事したい」と望んでいるってわかっているのに?

だって、そりゃそうだよ。
フリーランスエンジニアのことを知らないと、何にも伝えようがないじゃん。
隙間時間で仕事なんて、できないかもしれないし。
・・・あ、そうか。

ライタ
ライタ

そう、「対象の人が、何を望んでいるのか」だけでは、ベネフィットは考えようがない。
メリットがわからないと、その人がどんな未来を得られるのかも、わからないから。
「自分のペースで仕事できる」メリットがあって初めて、「育児の合間に仕事できる」ベネフィットが考えられるの。

メリットがわからないと、ベネフィットは考えられない・・

ライタ
ライタ

だから、ベネフィットは「メリットによって提供できる未来」なのよ。

まとめ:ベネフィットは「特定の人が、それによって得られる、望ましい未来」

ここまでに、3つのことを伝えたわ。
1.ベネフィットは、特定の人向け
2.ベネフィットは、特定の人が望む未来
3.ベネフィットは、メリットによって提供できる未来

以上をまとめると、ベネフィットは「特定の人がそれによって得られる、望ましい未来」なの。

「特定の人が」「それによって得られる」「望ましい未来」か。
最初に聞いたときよりも、ちょっと意味がわかる気がする・・・

ライタ
ライタ

改めて、おさらいね。
メリットは「それの良いところ」。
ベネフィットは「特定の人がそれによって得られる、望ましい未来」。
Webライターであれば
「Webライターの良いところ」がメリット。
Webライターの良いところ、つまりメリットは、なんだったかしら?

「自分のペースで仕事できる」。

ライタ
ライタ

そうね。そして「特定の人が、Webライターになることで得られる、望ましい未来」がベネフィット。
子育て中の人が、Webライターになったら、どんな未来が手に入る?

・・「育児の合間に仕事できる」ようになる?

ライタ
ライタ

旅行好きのライタ君の場合は?
Webライターになって自分のペースで仕事できるようになったら、どんな未来が得られる?

「仕事しながら旅行三昧」!

ライタ
ライタ
定義(Webライターの場合)対象
メリットそれの良いところ自分のペースで仕事できる
ベネフィット特定の人が
それによって得られる
望ましい未来
育児の合間に仕事できる子育て中の人
仕事しながら旅行できる旅行好きのライタ君

まさに、今やったことがベネフィットの考え方よ。

おお、すごいスッキリした!
「特定の人がそれによって得られる、望ましい未来」か。
ベネフィット、書けそうな気がしてきた!

ライタ
ライタ

ベネフィットに必要なのは①対象者②メリット

最後にクイズ。ベネフィットを考えるには、何を決める必要があるでしょう?
ヒントは、必要なものは、全部で2つよ。
そしてベネフィットは「特定の人が、それによって得られる、望んでいる未来」。
この言葉の中に、必要なものが詰まっているわ。

えーと、ベネフィットは「特定の人が、それによって得られる、望んでいる未来」だから・・
1.誰が対象なのか(対象者)
2.それは何を得られるのか
・・かな?

ライタ
ライタ

ほぼ正解。
「それは何を得られるのか」を考えるには、何が必要だった?

あ、そうか、メリットだ!
1.対象者
2.メリット
の2つが決まれば、ベネフィットが書ける!

ライタ
ライタ

そのとおり。対象者については、望む未来がわかるよう、
具体的にすることを忘れずにね。

りょーかい!

ライタ
ライタ

今回はここまでね。
次回は、実際に練習してみましょうか。
題材は「お掃除ロボット」で、ベネフィットを考えてもらうわ。