
「直接契約したいけれど、よくわからなくて不安」
「どうやって契約を取ればいいの?」
「クラウドソーシングサービスに疲れた…」
クラウドソーシングを利用して仕事をしているものの、収入が上がらず疲弊していませんか?
直接契約をしてみたいけれど、不安から踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
未経験からはじめた私も、最初はクラウドソーシングで受注した仕事しかありませんでした。
しかし直接契約でクライアントと関わるようになってから収入が上がり、多くの成長を実感しています。
そこでこの記事では
- 直接契約のメリット
- 直接契約のとり方
- 注意点
- 覚えておきたい契約書と請求書について
を解説します。
直接契約の仕事を獲得して、Webライターとしてステップアップしていきましょう。
ぜひ最後までご覧ください。
Mariko
- 在宅Webデザイナー歴10年・Webライター歴2年
- 未経験から40歳でWebライターデビュー
- 3ヶ月で単価2円の継続案件ゲット
- 半年後には単価3円にアップ!
Webライターが直接契約をするメリット
直接契約とは、クライアントと自分が直接契約を結ぶことです。
クラウドソーシングのように仲介するものがなく、多くのメリットがあります。
ここでは以下の5つのメリットをご紹介します。
- 手数料がかからない
- クライアントと信頼関係をつくりやすい
- 安定した報酬を得られる
- 単価アップの交渉をしやすい
- 他のライターと競争しなくていい
1.手数料がかからない
仲介サービスを通さないため、手数料が不要です。
クラウドソーシングでは、サービス利用のために手数料が必要になります。
例1)手数料が10%の場合:
・20万円分の案件
→2万円が手数料として引かれる
・100万円分の案件
→10万円が引かれる
例2)手数料が20%の場合:
・20万円分の案件
→4万円が引かれる
・100万円分の案件
→20万円が引かれる
表にまとめると、以下となります。
(手数料の割合と金額ごとの、実際にかかる手数料)
金額/手数料 | 10%の場合 | 20%の場合 |
20万円 | -2万円 | -4万円 |
100万円 | -10万円 | -20万円 |
これだけの金額を引かれていると「手数料分も自分のものになればいいのに…」と思ってしまいますよね。
便利なサービスを利用する対価として、手数料がかかるのは仕方ないもの。
しかし積み重なると大きな金額になります。
直接契約ならその手数料が不要のため、収入が上がりやすくなります。
2.クライアントと信頼関係をつくりやすい
Webライターとして活躍したいなら、なによりもクライアントとの信頼関係が大切です。
どんなにライティングスキルや実績があっても、信頼がなければ良好な関係は築けません。
クラウドソーシングの場合、匿名でも利用できるサービスもあります。
登録されている情報が正しいかどうかもわかりません。
お互いの身元がわからない状態で仕事をすることも多いでしょう。
直接契約なら相手の情報を確認しやすく、お互いの身元がハッキリした状態で仕事ができます。
そのためクラウドソーシングに比べて信頼関係を築きやすいといえるでしょう。
【信頼関係構築のために気をつけたいこと】
- マナーを守る
- 即返信を心がける
- 求められている以上のものを提供する
私はとにかく返信を早くするように心がけています。
「連絡した件、どうなったんだろう?」という不安が、不信感につながる可能性も。
当日中に対応できない状況なら「内容を確認して、明日の午前中までに連絡します」と返信するだけでもOKです。
お互いの配慮や気配りをもって、良好な関係を目指しましょう。
3.安定した報酬を得られる
直接契約は継続案件につながりやすいため、報酬が安定しやすいともいえます。
継続案件の場合、クライアントがライターに求めるのはライティングスキルだけではありません。
人柄や対応の仕方も大きなポイントです。
ざっくり言うと「一緒に仕事をしやすい人」が選ばれます。
クラウドソーシングは取引ルールが非常に明確です。
そのため臨機応変な対応はしにくい面も。
直接契約なら多くの手段でコミュニケーションがとれます。
状況に合わせた柔軟な対応も可能。
何度か仕事のやりとりをしていくうちに、お互いの仕事の進め方が見えてくるでしょう。
慣れてくればムダなやりとりを省くこともできるはずです。
そんな関係性を築ければ、継続案件を任される可能性が上がります。
最初は小さな案件からでも、その後につなげられるように丁寧で迅速な対応を心がけてみてください。
4.単価アップの交渉をしやすい
クライアントとの信頼関係がつくれていると、単価交渉がしやすく受け入れられやすいのも大きなメリットです。
クラウドソーシングでも単価交渉自体は可能です。
しかし競合ライターの数が非常に多く「単価は上げられないから、他のライターに頼む」と判断されるリスクがあります。
もちろん密にコミュニケーションをとり続け、信頼関係を築いていればできるかもしれません。
しかしクラウドソーシングの手数料を考えると、少しハードルが上がるでしょう。
交渉の際に大切なのは、なによりも信頼関係です。
ただこちらの要望を押し付けるのではなく、「●●の作業も巻き取るので報酬UPしてくれませんか?」など、相手にとってメリットとなる提案をできるようにしましょう。
5.他のライターと競争しなくていい
クラウドソーシングサービスでは、多くのWebライターが案件に殺到します。
人気のある案件には、多ければ数十人の応募が集まることも。
そのためライターどうしの競争が非常に激しい場所です。
直接契約の場合はそういった競争がなく、ムダに消耗しなくて済みます。
そして良質な記事の納品や、スムーズなコミュニケーションなど『クライアントに価値提供すること』に集中できるのは大きなメリットでしょう。
Webライターが直接契約をとる方法
それでは実際に直接契約をとるおすすめの方法を4つご紹介します。
ぜひ自分に合ったものを試してみてください。
- SNSで探す
- メディアに直接営業する
- 人脈をつかってリアルに営業する
- 求人サイトを利用する
順番に解説していきます。
1.SNSで探す
SNSで「ライター募集」で検索すると、多くの投稿がみつかります。
Twitterでは多くの情報が発信されていますので、ぜひチェックしてみてください。
募集条件や内容を確認して、これだと思った案件にどんどん応募してみましょう。
応募するときにチェックしたいポイント)
- 募集しているアカウントの情報
- 過去の発信
- 応募方法
以上の3つをしっかりチェックしてから応募するのがおすすめです。
2.メディアに直接営業する
気になるWebメディアがあれば、「記事を書かせてください」と連絡してみましょう。
自分が好き、または得意なジャンルでチャレンジするのがおすすめです。
Webメディアによって「ライター募集」と掲載しているところもあります。
募集をかけていないメディアでも採用してもらえる場合も。
採用ルールが決まっているメディアもありますので、しっかりとチェックしてから連絡しましょう。
3.人脈をつかってリアルに営業する
リアルに営業をかけるのもありです。
- 知り合いや仕事でつながった人に売り込む
- 気になる会社に直接訪問する
- コミュニティやプロダクションに営業をかける
インターネットが便利になったいまでも、やはり対面で話す方がより信頼を獲得しやすいものです。
「断られるのが怖い…」と思う必要はありません。
ダメでも他にチャレンジすればいいだけです。
提案力のあるライターは重宝されます。
営業が得意な方はぜひチャレンジしてみてください。
4.求人サイトを利用する
Googleで「Webライター募集」と検索してみると、多くの求人が見つかります。
在宅にこだわりたい方は「在宅ライター」で検索してみてください。
私も実際にいくつかの在宅ライター求人に応募したことがあります。
自分の得意そうな分野の求人に、十数社ほど応募。
すべての会社で返信をいただき、実際にオンラインの面談まで進んだこともありました。
そこから今でも1社と継続でお付き合いいただいています。
実績をまとめ、応募しやすいように準備しておきましょう。
求人内容をしっかり確認し、気になる求人にはどんどん応募してみてください。
Webライターが直接契約をする際の注意点
直接契約の際に注意しておきたい、3つの注意点をご紹介します。
- 営業力が必要
- トラブル対応も自分でしなければならない
- 執筆以外の作業が増える
順番に解説していきますね。
1.営業力が必要
自分が提供できるメリットをしっかりアピールできる「営業力」が必要です。
いくらライティングスキルが高くても、クライアントに価値を感じてもらえなければ意味がありません。
実績を整えて、相手が判断しやすいようにしておきましょう。
ある知人の話です。
とても細かい部分が気になる性格で、誤字脱字や表記ゆれを見つけるのが得意な方でした。
Webライター歴数ヵ月のころ、小さなメディアで「5記事執筆」の契約を獲得。
その記事を納品する際「御社のメディアをよりよくするために、こんな修正をしてみませんか?」と提案をしました。
なんと過去記事の数十件を、勝手に添削したデータを送ったそうです。
その結果、知人はそのメディアでディレクターとして採用されました。
自分から提案をしたからこそ、手に入れられたチャンスです。
クライアントに「自分だからできること」「自分と契約することで得られるメリット」を伝えていきましょう。
既存のクライアントに提案してみるなど、小さなことから行動してみてください。
2.トラブル対応も自分でしなければならない
直接契約は、クラウドソーシングサービスのように守ってくれるものがありません。
金銭面・人間関係などのトラブルにも、すべて自分で対応する必要があります。
トラブル対応に追われて肝心の仕事ができなければ、本末転倒。
まずは日頃からトラブルを回避するための努力をしましょう。
直接契約に、契約書・請求書は必須です。
合わせて、万が一の際に頼れる相手を探しておくのもおすすめ。
同業者やフリーランス仲間といった「こんなときはどうしてる?」と気軽に相談できる場所も見つけておくといいでしょう。
「フリーランス協会」では、フリーランスが加入できる保険もあります。
加入できる保険の例)
- 業務上で賠償責任が発生したときの「賠償責任保険」
- 金銭トラブルで弁護士へ相談する費用をカバーしてくれる「弁護士費用保険」
- ケガや入院をしたときの「収入・ケガ・介護保険」
自分の身を守るため、できる限りの対策をしていきましょう。
3.執筆以外の作業が増える
記事を書いて納品すれば終わりではなく、必要な作業は増えます。
執筆以外で発生する作業の例
- 事務作業
- 金銭面の管理
- クライアントへの提案
- 新規獲得のための営業
長くWebライターとして活躍したいなら、身につけておきたいスキルばかりです。
とはいえ慣れるまでは、時間もかかるでしょう。
執筆以外にも、作業時間をとる必要が出てきます。
私は駆け出しのころ、事務処理がとにかく苦手でした。
契約書と請求書はなんとなく理解していましたが、なにを記載していいのかまったく知らず…。
当時はテンプレートもあまり配布されておらず、便利なサービスもありませんでした。
最初に発行した請求書は、ネットショッピングを利用した際に同封されていたものを見ながら自作したものです。
1枚の請求書のために何時間もリサーチしたのも、いい経験になりました。
執筆以外の作業とムダと思わず、フリーランスとして必要なスキルアップだと考えて取り組みましょう。
直接契約するなら覚えておきたい契約書と請求書
トラブル回避のため、きちんと契約書と請求書を発行しましょう。
押さえておきたいポイントを解説していきます。
1.契約書
契約書ではクライアントとの合意の上で仕事のルールを取り決めます。
以下のトラブルを未然に防ぐためにも、重要な書類です。
- 報酬の未払い
- 何度も繰り返される修正指示
- 急な納期変更
多くの場合、契約書はクライアントが用意してくれます。
もし提示されなければ、こちらから用意しても問題ないか確認してみましょう。
【契約書で明記しておきたい項目】
- 文字数または記事数
- 単価(文字単価または記事単価)
- 入稿作業の有無・画像選定の有無
- 修正に関するルール
- 納期(月に〇〇件、依頼から〇〇日以内、など)
- 支払いのルール
案件やクライアントによって秘密保持契約(NDA)という契約が必要なこともあります。
その場合は情報漏洩がないように徹底しましょう。
契約書の作り方がわからない方は、まずはテンプレートを利用してみましょう。
おすすめは豊富なテンプレートを提供しているビズオーシャン(bizocean)です。
無料でも利用できますので、まずはチェックしてみてください。
2.請求書
報酬を受け取るため、請求書の発行はとても重要です。
記事納品後は必ず請求書を発行しましょう。
クライアントによっては規定の書式がありますので、発行前に確認してください。
書式がわからない場合は、無料でも十分な機能をつかえるMisocaがおすすめです。
ブラウザ上で必要項目を入力していくだけで、手軽に請求書ができあがります。
自分に合った方法をつかい、きちんとクライアントに請求書を送りましょう。
直接契約でWebライターとしてステップアップしていこう
直接契約での仕事は執筆だけではなく、多くのことを学び実践することになります。
ライティングスキルや収入が上がるだけではありません。
多くの経験を積み、大きくステップアップできます。
もし直接契約をするべきか迷っているなら、ぜひ一歩踏み出してみましょう。