
「ヒアリングシートで必要な項目を知りたい」
「ヒアリングシートを使うタイミングっていつだろう…」
「ヒアリングシートで注意すべきポイントは?」
Webサイト制作についてはじめての打ち合わせ。クライアントのニーズを聞き出すためにヒアリングシートを準備したいけれど「どんなものを用意したら良いだろう…」と困っていませんか?
この記事では、Webサイト制作を代行する株式会社じゃぱそんが、ヒアリングシートについて詳しく解説します。
最後まで読めば、実用性の高いヒアリングシートの作リ方がわかるはず。ぜひ参考にしてください。
ヒアリングシートの2つの目的
ヒアリングシートを活用する目的は2つあります。
- 確認漏れをなくすため
- クライアント自身の考えを整理し、ニーズを把握するため
打ち合わせ中に話がズレてしまい「聞きたかったことを聞けなかった」なんてミスは防ぎたいもの。確認事項を明記したヒアリングシートを活用すれば、漏れを予防できます。
またヒアリングシートを記入してもらうことは、クライアント自身の考えをまとめる良い機会にもなります。
「なぜWebサイトが必要なのか」
「どんなデザインが好きなのか」
「必要な機能は何なのか」
などを事前に考えてもらうことで、打ち合わせでニーズを聞き出しやすくなります。
ヒアリングシートで確認漏れを防ぎ、ニーズを的確に聞き出せれば、クライアントの意向に沿った提案ができます。結果、質の高いWebサイト制作につながるのです。
ヒアリングシートを使うタイミングは「打ち合わせの前」
ヒアリングシートを使うタイミングは「打ち合わせの前」がおすすめ。前もって記入してもらうことで、クライアントが自身のWebサイトに対する考えをまとめやすくなります。
打ち合わせのときに質問をされても、すぐには答えられないクライアントもいます。
ヒアリングシートを打ち合わせ前に記入してもらえば、事前に考えを整理できるため、スムーズに打ち合わせが行えます。
ヒアリングシートの作成方法
つづいて、ヒアリングシートの作成方法を2つ紹介します。
- Excelやスプレッドシートで自作する
- 無料のテンプレートを利用する
くわしく確認していきましょう。
1.エクセルやスプレッドシートで自作する
ExcelやGoogleスプレッドシートを使って自作できます。
- ExcelやGoogleスプレッドシートに慣れている
- 一からオリジナルのヒアリングシートを作成したい
という方におすすめの方法です。
レイアウトなどは好きなように決めていただき、質問内容は後ほど紹介する項目を参考にしてください。
2.無料のテンプレートを利用する
ヒアリングシートのテンプレートを利用する方法もあります。
- 0から作るのは手間
- 今すぐ使いたい
という方におすすめです。
「ヒアリングシート 無料」などで検索すると、下記のように画像がたくさん出てきます。
気になるヒアリングシートがあればクリックし、掲載しているサイトに行ってダウンロードするだけでOK。無料で配布しているサイトもあるので、ぜひググってみてください。
ヒアリングシートの項目例
具体的な項目について確認していきましょう。
ヒアリングシートでは、次の10項目を入れ込むことをおすすめします。
- 基本的な情報
- Webサイト制作の目的
- 予算
- ターゲットの特徴
- SEO対策の有無
- コーティングの内容
- 絶対に欲しい機能
- デザインのイメージ
- 参考にしたいサイトの有無
- 現状サイトの詳細
クライアントのニーズを正確に把握するために大切なものばかりなので、くわしく確認していきましょう。
1.基本的な情報
クライアントの基本的な情報を知る項目です。
- 会社の名前
- 代表者の名前
- 事業内容
- 連絡先
- 強みや特徴
とくに事業内容や強み・特徴を把握しておくと、クライアントならではの「良さ」を見つけやすくなります。
2.Webサイト制作の目的
「そもそも何のためにWebサイトを作るのか?」を知るための項目です。
- Webサイトで得たい成果は何か?
- ユーザーに伝えたいことは何か?
- 具体的な成果の数字はあるのか?
などを把握します。
目的が明確でないと、選択肢が複数あって迷ったとき、なんとなく決めてしまうことになります。判断の軸として「何のために作るのか」を必ず明確にしておきましょう。
3.予算
Webサイト制作にかけられる予算を事前に確認します。
費用を無視してクライアントが対応してほしいことをどんどん取り入れてしまうと、請求した際に「こんなにかかるなんて知らなかった」とトラブルにつながる可能性もあります。
予算の範囲内で質の高いWebサイト制作に取り組み、クライアントの信頼を得られるようにしましょう。
4.ユーザーの特徴
Webサイトに訪れてほしいユーザーの特徴を知る項目です。
- 年代
- 性別
- 職業
- 地域
ユーザーの特徴を把握すると、Webサイトのデザインやコンテンツなどを決める際により良い提案を打ち出しやすくなります。
5.SEO対策の有無
SEO対策が必要なのかどうか確認する項目です。
- SEO対策の目的
- 検索上位を目指したいキーワード
- 競合サイトの有無
- 更新の頻度
- フレームの有無
などについて確認します。
Webサイトを通して売上アップや集客を狙いたいクライアントに対しては、ていねいなヒアリングをおすすめします。
6.コーディングの内容
Webサイトのコーティングをどこまで対応するべきかを把握する項目です。
- 対応すべきデバイスやブラウザ
- METAタグ
- CMSの導入の有無
コーティングの内容はSEO対策やWebサイトの更新時にかかわってくるものばかり。クライアントのニーズに合わせて提案することをおすすめします。
7.絶対に欲しいコンテンツ・機能
必要なコンテンツや機能について確認する項目です。
- 画像
- 動画
- テキスト
- ページ数
- お知らせ機能
- 問い合わせ機能
コンテンツや機能はWebサイトの構成やデザインを決めるときに重要になります。きちんと確認して、後からバタバタと追加することがないようにしましょう。
8.デザインのイメージ
Webサイトのデザインについて確認する項目です。
- サイト全体の雰囲気
- イメージカラーの有無
- 希望の書体
- ロゴ
- 競合サイトのデザインの特徴
クライアントのイメージに添ったデザインに仕上げるのはWebサイト制作の基本です。どんなにコンテンツや機能が素晴らしくても、イメージとあっていなかったら満足はしてもらうのは難しいです。
(例)
ポップなイメージを希望しているクライアントに、モダンなデザインのサイトを納品してしまう
打ち合わせできちんと擦り合わせできるよう、デザインのイメージについてヒアリングシートに必ず記載しましょう。
9.参考サイトの有無(好きなサイト、なりたくないサイト)
具体的に目指したいWebサイトがあれば、次の2点を確認しておきましょう。
- 参考サイトのURL
- 参考にしたい理由
Webサイト制作の知識があまりないクライアントは、どんなサイトが良いかと聞かれてもなかなか答えられないもの。そんなときは既存のWebサイトを参考に好みを把握します。
「くわしい内容は決まってないけど、こんな感じが良いな」というWebサイトを提示してもらえば、デザインやコンテンツ、構造などについて積極的に提案できます。
10.現状サイトの詳細
現状のWebサイトで改善したい点や気になっている点を把握するための項目です。
- ドメインの取得の有無
- ドメインやサーバーの管理について
- Webサイトの規模
- 継続して使用したいコンテンツの有無
- 気になっている機能や問題点
クライアントがすでにWebサイトを持っている場合は必ず入れ込みます。とくにリニューアルが目的の場合、現状サイトの問題点や継続したいコンテンツなどは把握しておくことをおすすめします。
ヒアリングシートの注意点
最後に、ヒアリングシートを活用するときの4つの注意点を把握しておきましょう。
- 社内で共有できるようにする
- ヒアリング項目は適宜修正する
- ヒアリングシートに頼り切らない
- できる限り詳しく聞く
くわしく解説します。
1.社内で共有できるようにする
Webサイト制作にかかわるメンバー全員が確認できるよう、ヒアリングシートの内容は社内で共有できる状態にします。
より質の高いWebサイト制作には、メンバー同士の協力が欠かせません。ヒアリングシートをもとに打ち合わせで聞き取った内容も漏れなく追記していくことをおすすめします。
2.ヒアリング項目は適宜修正する
ヒアリングシートの項目は、クライアントに合わせて適宜修正することをおすすめします。
クライアントからのファーストコンタクトがあった時点で把握できる内容、例えば事業やWebサイトの種類などを参考に、明らかに必要のない項目は削除しておきます。
関連のある項目だけに絞ることでクライアントが費やす時間と労力を削減できます。
3.ヒアリングシートに頼り切らない
ヒアリングシートに頼りきるのはおすすめできません。ヒアリングシートに頼りすぎると打ち合わせでのやり取りが機械的になり、コミュニケーションが乏しくなってしまうためです。
Webサイトを作るには、お互いの信頼関係も重要です。ヒアリングシートはあくまで参考にし、良好なコミュニケーションを築きながら打ち合わせをすすめましょう。
4.できる限り詳しく聞く
ヒアリングシートを書いたら終わりではなく「なぜこうしたいのか」「どういう目的で選んだのか」など、打ち合わせの際にできる限り詳しく聞くことを心がけましょう。
ヒアリングをていねいに行えば、「イメージと違う」「欲しかった機能がない」といったクライアントの考えとの相違によるトラブルを回避できます。また「自分の希望をていねいに聞いてくれた」という事実は、クライアントからの信頼の獲得につながります。
ヒアリングシートを使ってクライアントのニーズにこたえよう
ヒアリングシートについて解説しました。
Webサイト制作ではクライアントのニーズを細部まで把握することが大切です。打ち合わせの段階でしっかり聞き出せるよう、ヒアリングシートを活用して準備を整えておきましょう。
「Webサイト制作がはじめてで不安だな」というときは、専門とする代行会社に相談してみるのもおすすめです。株式会社じゃぱそんでも相談を受け付けているので、お気軽にお問い合わせください。