
「ランディングページのターゲットはどう設定したらいい?」
「ターゲットを決めるメリットはあるの?」
「具体的なターゲット設定方法が知りたい!」
ランディングページのターゲット設定について、やり方がわからずお困りではありませんか?
ターゲットが曖昧なランディングページは、読み手に刺さらず、誰も行動を起こしてくれません。
そこでこの記事では、ランディングページの制作代行をおこなっているじゃぱそんが
- ターゲットとはなにか
- ターゲット設定3つのメリット
- ターゲット設定3つの工程
- 実際にあった2つの成功事例
を解説します。
記事を読めば、ターゲット設定の正しいやり方がわかり、、効果の出るランディングページが作成しやすくなります。ぜひ最後までご覧ください。
ランディングページの「ターゲット」とは?
ターゲットとは、市場のなかで狙うべき客層のことです。
(例)
20代~30代のコーヒー好きな男性
日焼けに悩む女子高生
ランディングページにおいては、ターゲットを明確に定めることが重要です。
そのターゲットに合わせた構成・表現方法を用いて制作することで、読み手の心に刺さるランディングページを制作できます。
ターゲットを設定する3つのメリット
ここでは、ターゲットを設定する3つのメリットについて解説します。
- ターゲットに刺さるアプローチができるようになる
- プロジェクトメンバー間でイメージを共有できる
- ユーザー視点で議論・意思決定ができるようになる
それぞれの詳細に解説します。
1.ターゲットに刺さるアプローチができるようになる
ターゲットを特定することで、より刺さるアプローチができるようになります。
たとえば冷凍ハンバーグに関する次の2つの訴求文では、どちらを魅力的に感じるでしょうか。
- 400グラムのハンバーグが6つも入っています。
- お父さん・お兄ちゃんも大満足の400グラム!6つ入りで家族大満足!
1と2どちらも「400グラムのハンバーグ」「6つ入り」を訴求しています。
同じ内容を訴求していたとしても、2を魅力的に感じる人の方が多いはずです。
なぜなら1が商品の特徴のみを羅列しているのに対し、2はターゲットの願望をベースに商品を訴求しているから。
ターゲットを設定することで、より刺さるアプローチを可能にします。
2.プロジェクトメンバー間でイメージを共有できる
ターゲットを設定することで、プロジェクトメンバー間でイメージを共有できます。
ターゲット像を共有できると、認識の違いによる方向性のズレはかなり減るでしょう。
イメージが共有できていない制作現場では、修正対応も増える傾向にあります。
メンバー全員で一貫したイメージを持ち制作することで、質の高いランディングページの完成も期待できます。
3.ユーザー視点で議論、意思決定ができるようになる
ターゲット設定による3つ目のメリットは、議論や意思決定がターゲットとなるユーザーの視点で行われることです。
「ユーザーにとってどうか」で判断できるため、デザインが発注者や制作会社の好みに大きく左右される事が無くなります。
ターゲットを設定することで判断軸が定まり、議論や意思決定がスムーズになるでしょう。
ターゲット設定で大切な3つの工程
ここでは、ターゲット設定で大切な3つの工程を解説します。
- セグメント
- ターゲティング
- ポジショニング
それぞれの具体例まで確認していきましょう。
1.セグメント(マーケットを分類)
セグメントとは、マーケットを分類する作業です。
マーケット全体からターゲットになりえるすべてのユーザーを洗い出します。
以下の指標で細分化することが一般的です。
地理 |
|
人口 |
|
知識 |
|
行動 |
|
心理・趣向 |
|
サービスに合わせて切り口を変えながら市場を細分化していくと考えるとよいでしょう。
X軸・Y軸を設定したマトリックスで行うと、わかりやすく細分化できます。
(マトリックス図の例:引用元Marketing Cast)
2.ターゲティング(ターゲットを選択)
ターゲティングは、セグメントで細分化された市場の中からターゲットを絞り込みます。
今回は、2つの具体例をご紹介します。
- ターゲット選定
- ペルソナ
それぞれ簡単にご紹介します。
ターゲット選定(ターゲットマッピングから選択)
ターゲット設定では、セグメントから狙うべき重要ターゲットを選択します。
次の3つは、セグメントから実際に選定されやすいターゲットです。
顕在ターゲット | 悩みを解決するために行動的で、商品やサービスに強い興味をもつセグメント |
準顕在ターゲット | 悩みを解決したいと思っているが、商品の存在を知らないセグメント |
潜在ターゲット | 悩みを解決できると思っていない。 もしくは悩んでいることにすら気付いていないセグメント。 |
どのターゲットを対象とするかによって、ランディングページの集客経路やデザインに差が出ます。
ペルソナ
ペルソナは、ターゲットからさらに人物像まで詳細に定めたものです。
性別や年齢などの属性や、趣味・ファッションなどの嗜好まで想定し「どういう時にどんな考え・行動するか」が想像できるレベルまで具体的に落とし込んでいきます。
例えば、あなたがこれから「キャンプ用のテント」のランディングページを作るとしましょう。
設定したペルソナは以下となります。
年齢 | 32歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 不動産営業 |
家族構成 | 既婚、5歳と2歳の子供有 |
趣味 | 釣り |
名前 | 岡田 洋平 |
単に『30代男性』に向けるよりも「どう伝えれば響きそうか」がグッと考えやすくなるのではないでしょうか。
ペルソナを設定することで、より「刺さる表現」を考えやすくなります。
ランディングページの制作や効果検証に役立つため、ペルソナ設定を採用しているデザイン会社も多いです。
3.ポジショニング(ターゲットに対しての立ち位置、戦略)
ターゲティングにてマーケットのどこを狙うかが明確になった後はポジショニングを行います。
ポジショニングとは、選択したマーケットのなかで自社の立ち位置を定めることです。
自社の強みや特徴を確認し、他社と比較しながら、独自のポジショニングを明確にしていきます。
(例マトリックスを使ったポジショニング:引用元MarketingCast)
ターゲット設定の成功事例
ここでは、ターゲット設定の成功事例を2つご紹介します。
- ボディーローション「シーブリーズ」
- 電動歯ブラシ「ポケットドルツ」
実際のターゲティング事例を参考にすることで、戦略のヒントになるかもしれません。
それぞれ簡単に解説します。
1.ボディーローション「シーブリーズ」
資生堂が展開するボディケア製品「シーブリーズ」は、ターゲットを変更することで売上が8倍になりました。
元々シーブリーズは「20代~30代の海へ行く男性」をターゲットとし、日にやけてほてった肌をひんやりさせるという効果を狙って販売開始。
ところがターゲットである「海へ行く男性」が次第に少なくなり、商品ブランドの高齢化もあって魅力は低迷、販売数は落ち込んでいきました。
そこで資生堂がとった戦略は「街にいる女子高生」を新たなターゲットとすることでした。
同じ商品をデオドラント商品として訴求することにします。
ターゲットを変更するという戦略が見事に成功し、シーブリーズの売上は低迷期の8倍にもなりました。
2.電動歯ブラシ「ポケットドルツ」
電動歯ブラシの「ポケットドルツ」も、ターゲットを設定することでヒットした商品です。
ポケットドルツが登場する前の電動歯ブラシは「高齢の男性向け」として扱われる商品でした。
製品の印象も「音が大きくてうるさい」というものが当時の常識です。
パナソニックは「20代~30代の職場で歯磨きをする女性」にターゲットを変更し、商品の特徴も以下のようなものに変更されます。
- 化粧ポーチに入るコンパクトさと軽さ
- 口紅のように見えるかわいらしいデザイン
- 充電を毎日する必要がない便利さ
ターゲットに合わせて開発されたポケットドルツは、発売後大きなヒットに繋がりました。